編:斎藤幸平+松本卓也 版元:集英社 P288 四六判ソフトカバー 2023年8月刊
様々に綻びが出ている新自由主義。わかっていながらそれを見て見ぬふりするのではなく、まだある「コモン」を耕し、自分たちの手で社会を立て直していくしかないだろう。多士済々の書き手が集まったシリーズ・コモン創刊。
【内容】 *版元サイトより
戦争、インフレ、気候変動。資本主義がもたらした環境危機や経済格差で「人新世」の複合危機が始まった。
国々も人々も、生存をかけて過剰に競争をし、そのせいでさらに分断が拡がっている。
崖っぷちの資本主義と民主主義。
この危機を乗り越えるには、破壊された「コモン」(共有財・公共財)を再生し、その管理に市民が参画していくなかで、「自治」の力を育てていくしかない。
『人新世の「資本論」』の斎藤幸平をはじめ、時代を背負う気鋭の論客や実務家が集結。
危機のさなかに、未来を拓く実践の書。
【目次】
●はじめに:今、なぜ〈コモン〉の「自治」なのか? 斎藤幸平
第1章:大学における「自治」の危機 白井 聡
第2章:資本主義で「自治」は可能か?
──店がともに生きる拠点になる 松村圭一郎
第3章:〈コモン〉と〈ケア〉のミュニシパリズムへ 岸本聡子
第4章:武器としての市民科学を 木村あや
第5章:精神医療とその周辺から「自治」を考える 松本卓也
第6章:食と農から始まる「自治」
──権藤成卿自治論の批判の先に 藤原辰史
第7章:「自治」の力を耕す、〈コモン〉の現場 斎藤幸平
●おわりに:どろくさく、面倒で、ややこしい「自治」のために 松本卓也