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著:松村圭一郎 解説:鷲田清一 版元:ちくま学芸文庫 P480 文庫判 2023年11月刊
人類学という様々な領域を横断する学問だからこそ、人を分ける「所有」の間隙を突けるのかもしれない。ある社会では当たり前に受け取られている「私的所有」も、その前提のない社会だって存在する。そのゆらぎから人間を考えた会心のデビュー作。
【内容】 *版元サイトより
これは「私のもの」ではなかったのか?エチオピアの農村で現地の人ととも生活するなかでしか見えてこないものがある。私的所有の謎に迫った名著
はじめに 「わたしのもの」のゆらぎ
凡例
序論
第1章 所有と分配の人類学
第2章 多民族化する農村社会
第I部 富をめぐる攻防
第3章 土地から生み出される富のゆくえ
第4章 富を動かす「おそれ」の力
第5章 分配の相互行為
第6章 所有と分配の力学
第II部 行為としての所有
第7章 土地の「利用」が「所有」をつくる
第8章 選ばれる分配関係
第9章 せめぎあう所有と分配
第III部 歴史が生み出す場の力
第10章 国家の所有と対峙する
第11章 国家の記憶と空間の再構築
第12章 歴史の力
結論
第13章 所有を支える力学
注
おわりに
参考文献
文庫版あとがき
解説 「耕し」の思想へ (鷲田清一)
参考文献
索引