著:パリュスあや子 版元:H.A.B P232 B6変形判ハードカバー 2023年11月刊
「パリにいると、日本にいたときよりも本を読んでいる人をよく目にする」。パリ在住の日本人作家が書く、パリの本屋さん。それは本屋を書くのみならず、彼の地の、本と人との関りが表れている。大都会ながら、いまだ本の匂いのする街だ。
【内容】 *版元サイトより
2020年に講談社小説現代新人賞でデビューした作家のパリの書店めぐりを中心としたエッセイ集です。
当店が発行する購入特典『H.A.Bノ冊子』に「山口文子」名義で連載していた原稿に、書き下ろし小説を加えて単行本化。
単純な本屋紹介でもなく、フランスの風俗や文化だけでなく、日本人のおもしろおかしい異国生活エッセイ、というふうでもなく。その土地で生活しているにも関わらず、やはり常に「移民」である著者が、楽しいことも大変なことも、変わっていく私生活の中でゆっくりと描いてゆく、そういう読み物になりました。
(概要)
「ふらりと入った本屋で偶然出会った一冊を手に取ってみる。
ーーその瞬間はどの国にあっても至福に変わりない。」
パリ郊外に住む日本人作家による本屋めぐり。フランスならではの四季折々のイベントや、ストライキ、コンフィヌモン(ロックダウン)といった社会的な動きを経ながら少しずつ変わっていく生活を、本屋を中心に「移民」独自の視点でやわらかく、ときに鋭く描く。
エッセイと書店インタビューに加え、書き下ろし小説「Yousra」を収録。