著:譽田亜紀子 版元:新泉社 P232 四六判ソフトカバー 2024年4月刊
その土地から出土した痕跡を見つめ、かつてそこで営まれていた生活を想う。土器や石棒、城跡、古墳……。いまとはかけ離れたそれとの距離を埋めるかのように歩かれた、日本各地の遺跡への旅。そこには、人の生をめぐるロマンがあった。
【内容】 *版元サイトより
土偶と考古学をこよなく愛する著者が、独自の目線で遺跡をめぐる。遺跡に立ち、出土品を見て、気がついたことや感じたことを手がかりに妄想するのは、かつてそこに暮らした“彼ら”の姿。城跡で見たおにぎりの意味、日本にもある!ストーンサークル、どうしてもここにお墓をつくりたかった理由、海に漕ぎ出す人間の胆力、きらびやかなアクセサリーに秘められたドラマ、貝塚の臭いはアイデンティティ…、愛とユーモアと妄想たっぷりに遺跡の魅力を綴ったエッセイ集。
【目次】
はじめに
1 ざわつく弥生のテーマパーク 吉野ヶ里遺跡(佐賀県/弥生時代)
2 ビーナスへ愛を込めて 棚畑遺跡(長野県/縄文時代)
3 ゼロ距離の旧石器人 サキタリ洞遺跡(沖縄県/旧石器時代)
4 ああ、ジブリ。 荒神谷遺跡(島根県/弥生時代)
5 古墳の“くびれ”はかわいいか? 保渡田古墳群(群馬県/古墳時代)
6 存亡をかけた戦いの握り飯 八王子城跡(東京都/戦国時代)
7 縄文界の異端児 井戸尻遺跡(長野県/縄文時代)
8 わたしたちのストーンサークル(前編) 大湯環状列石・伊勢堂岱遺跡(秋田県/縄文時代)
9 わたしたちのストーンサークル(後編) 大湯環状列石・伊勢堂岱遺跡(秋田県/縄文時代)
10 ぶいぶい言わすぜ日本海連合 青谷上寺地遺跡(鳥取県/弥生時代)
11 キング・オブ・縄文遺跡 三内丸山遺跡(青森県/縄文時代)
12 煌びやかさのうらに… 新沢千塚古墳群(奈良県/古墳時代)
13 海へ、漕ぎ出す 三浦半島海蝕洞窟遺跡(神奈川県/弥生時代)
14 ワンダー・オブ・石棒 塩屋金清神社遺跡(岐阜県/縄文時代)
15 おだしの国のイボキサゴ汁 加曽利貝塚(千葉県/縄文時代)
16 それでもお墓に入りたい 吉見百穴(埼玉県/古墳時代)
17 石に魅了された人たち
18 郷愁の響灘 土井ヶ浜遺跡(山口県/弥生時代)
おわりに
この本で紹介している遺跡の所在地とおもな時代