著:松村圭一郎 写真:喜多村みか 版元:西日本新聞社 P208 四六判ソフトカバー 2024年4月刊
異なる場所、異なる時代を生きた人びとの営みを知り、先達の思考法を辿りながら、いまこの世界で起こっていることを考える。そうしたずらした視点が、世界のオルタナティブを指し示すのだ。合間に挟まれる、生活感のあるコラムが思考に体を与える。
【内容】 *版元サイトより
当たり前の日常が、視点を変えると全く別の世界になる―。
気鋭の人類学者による、世界の見方を変える「手引き」書。
西日本新聞で2020~2022年に連載した「人類学者のレンズ」、朝日新聞で2018年に連載した「松村圭一郎のフィールド手帳」を加筆・修正、再編集して書籍化。
「うしろめたさの人類学」などで知られる筆者は、コロナ禍やオリンピック、地震、水害、戦争などの社会、時事問題が噴出する「現在」に立脚しつつ、人類学の先行研究、原点であるエチオピアの人類学調査、古里の熊本での思い出をたどっていく。
人類学者のさまざまな眼を通じて、「危機」の時代を読み解き、揺れる「今」を生きるヒントを考える。
レヴィ=ストロース、ルース・ベネディクト、デヴィッド・グレーバー、ティム・インゴルド、岩田慶治、猪瀬浩平、磯野真穂など、国内外の人類学者の論考が登場。人類学という学問と現実をつないでいく試み。