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著:小川公代 版元:講談社 P224 四六判ソフトカバー 2024年6月刊
時代がかった家父長制に抗いながら、女性の心理的な葛藤を書いてきた作家・野上弥生子。彼女の問題意識は、現代の女性たちがその前で立ち止まる葛藤と同根のものであった。「表現」という舞台で、多くの女性たちが引き継いできた、バトンの存在を感じる本。
【内容】 *版元サイトより
明治から昭和にかけて活躍した小説家・野上弥生子。
語学力や教養やケア実践を、彼女はその先駆的な仕事にどう活かしたのか。
「ケア」をテーマに研究を続けてきた英文学者の「私」が弥生子の人生に惹かれた理由とは。
文学、映画、アニメ、音楽……現代の表現者たちの言葉をつなげて語る斬新な評論。
ロングセラー『ケアの倫理とエンパワメント』『ケアする惑星』著者の最新作。
【目次】
1章 言葉の森を育てた女たち――松田青子と野上弥生子
2章『エブエブ』と文学のエンパワメント――辻村深月と野上弥生子
3章 魔女たちのエンパワメント――『テンペスト』から『水星の魔女』まで
4章 ザ・グレート・ウォー――女たちの語りに耳をすます