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著:小林真樹 装丁:矢萩多聞 版元:作品社 P304 四六判ソフトカバー 2024年7月刊
広大なインド亜大陸を、北から南から、東へ西へと動き回り、料理のみならず、食器や調理器具、調理器具まで着目し、その国の歴史や文化までをも考える、バックヤードから見た奥深い食紀行。紙の色、質感含め、手にした感じがすでに「インド」な本。
【内容】 *版元サイトより
食卓上に置かれた食器、その奥が気になる。
ディープなインド台所紀行!
南アジア各地の食器・調理器具の輸入販売者にして日本屈指のインド料理マニアのアジアハンターが、インドの端から端まで、さまざまな台所をめぐる――。
料理のみならず、食器や調理器具、調理工程に着目し、歴史や文化、社会問題などにも触れながら、これまであまり取り上げられてこなかった「食」の内側を覗き、さらにディープな食世界へと誘う、インド台所紀行!
「本書で紹介するのは、北は夏でも朝晩寒いカシミールから、南は呼吸するだけで汗の出るタミルの最南部まで、巨大な冷蔵庫を6台も抱える大富豪から、わずかな身の回り品しか持っていない路上生活者までの、さまざまな調理現場である。(…)一戸一戸の立場や地位、地域は異にしながらも、全体として共通するインド像が浮かび上がってきた」 「はじめに」より
【内容目次】
はじめに
北インド
カシミールの宴席料理ワーズワーンの世界 シュリーナガル 1
旧市街の奥の堅牢な館 シュリーナガル 2
カシミールの農村探訪 バドガム
秋のパンジャーブの農家メシ アムリトサル
隠されたキッチン オールド・マナーリー
ニハーリー屋とナーン屋 オールドデリー 1
インドの中のチベット系住民宅 オールドデリー 2
インド産ファストフードの現在・過去・未来 ニューデリー 1
孔雀が舞いおりる大豪邸 ニューデリー 2
ムグライー料理人たちの連鎖 ルドーリー
コラム ムスリム職人の作るヒンドゥー神具 ムラーダーバード
南インド
白米と雑穀のはざまで チェンナイ 1
異国で食べる昭和レトロメシ チェンナイ 2
南インドの働き手問題 チェンナイ 3
並存する二つの台所 ディンディッカル
密林の中の小さな家 プンニャル
マーピラのにぎやかな食卓 チャベスリー
沁みる酒、沁みる話
カキナダ1
アーンドラ人の葉皿イメージ カキナダ 2
IT系料理男子のキッチン ベンガルール 1
豊穣なるファイブスター・ホテル ベンガルール 2
コラム インダス文明からの伝統を受け継ぐ人たち マンナル
東インド
「正しい」台所とは何か コルカタ 1
ビハーリー・マン・イン・コルカタ コルカタ 2
路上生活者のキッチン コルカタ 3
コルカタの中華系の台所 コルカタ 4
アッサムの青銅食器 サルテバリ
先住民族たちのハレとケ バスタル
ディアスポラ的ネパール料理 カリンポン
ネワール族の家事労働 カトマンズ
コラム 大地の味のチャーエ コルカタ
西インド
世界最大のスラム街 ムンバイ 1
憧憬と追憶のボンベイ ムンバイ 2
伝統と最新鋭 アーメダーバード
不意打ちの味をもとめて ビーカーネル
カッチャーとパッカー サワーイー・マードプル
インド屋台のイメージ インドール
インド式パン文化の根源 パナジ 1
ゴア・フェニーで白昼夢を パナジ 2
コラム 新しくて古い工場 ムンバイ
おわりに