



著:津野海太郎 版元:新潮社 P224 四六判仮フランス装 2024年12月刊
御年86歳。「最後のお祭り読書」のため若い研究者たちの本を読んでいたら、いまの時代精神、そして「生きるための読書」といったあたらしい読書のかたちが見えてきた。私的なブックガイドであるとともに、現代批評にもなってしまった、畏るべし編集者の眼。
【内容】 *出版社ウェブサイトより
「老化につれて狭くなった私の世界の外で、新しく魅力的な知的世界が着実に築かれつつあるらしい」――ではこれを生きるための読書、「最後の勉強」の対象にしてみたらどうだろう。伊藤亜紗、斎藤幸平、森田真生、小川さやか、千葉雅也、藤原辰史……若い世代の知性にふれ、学んでゆく喜びをいきいきと綴った読書エッセイ。
【目次】
もうじき死ぬ人
1 老人でいるのに飽きたよ
2 だったら「お祭り読書」でもやってみるか
生きるための読書
3 もし目が見えなくなったら――伊藤亜紗
4 コモンと気候変動――斎藤幸平
5 数学芸人と幼い子の未来――森田真生
6 騙しながら助けあう――小川さやか
7 バカの壁の外へ――千葉雅也
8 「私」がいる文章の方へ――藤原辰史
静かなアナキズム
9 テロリズムの時代
10 よみがえるアナキズム
11 隠れアナキスト・鶴見俊輔
12 生きるための読書
付記 階段からの転落とその後
あとがき