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著:ライラ―・エル=ハッダード マギー・シュミット 翻訳監修:藤井光 監修:岡真理 版元:オレンジページ P388 A4変形判ソフトカバー 2025年6月刊
土地に伝わる代表的な料理。それは故郷であり歴史であり、ことガザにおいては、理解を求める〈抵抗〉でもあった。
家庭料理のページの合間には市井の人びとの物語。そしてこの地をめぐる歴史や現状の入り組んだ説明が続く。歴史と生活をともに編んだ、ほんとうによくできた本。
【内容】 *出版社ウェブサイトより
家庭料理に秘められたガザのいくつもの物語。
ガザの料理人、農家、商人たちの仕事ぶりを切り取った美しい写真と、ガザの人々の料理とレシピ、伝統、家族についてがわかる本書。アメリカで2012年と2016年に発行された旧版は、『エコノミスト』誌発行の『1843』や、『ニューヨーク・タイムズ』誌発行の『T』など多数のメディアで紹介され、パレスチナ料理の本の草分け的存在として世界中で愛読されています。今回翻訳された第三版には、新たなレシピと2019年にライラー・エル=ハッダードが国連の世界食糧計画の代表団の一員とともにガザに戻った際の最新情報も収録。だれにでも身近な「食」を入り口に、ガザで起きていることと自身を結びつけるきっかけとなる、現代の必読書です。
「民族浄化で故郷を放逐された難民が、それぞれの郷土料理を作り続けたガザは、パレスチナの記憶の場だ。占領下で、封鎖下で、生きる糧をめぐり織りなされてきた営みの数々は、抵抗の歴史を紡ぐ。食文化を通してガザを語る本書は、小説とは別の形で、パレスチナ人とパレスチナという土地の絆を描き出した、ひとつの証言文学である」(岡 真理/本書帯より)
【目次】
はじめに/基本の食材 スパイス、だし汁など/サラダ/スープ、ディップ、スプレッド/パン、ビスケット、セイボリーパイ/小皿料理 卵料理・メッゼ/シチュー・スープ 豆と穀物と野菜/野菜の煮込み料理/米料理、野菜の詰めもの料理/肉料理、特別な日のための料理/シーフード/お菓子と飲みもの/ピクルスと保存食/Index/謝辞/参考情報・著者紹介
※本書は2016年にアメリカで出版された『The Gaza Kitchen: A Palestinian Culinary Journey』の第3版(2021年刊)の日本語翻訳版です。